「何者」を鑑賞して考えた色々な事。

毎度ながら映画の話題で恐縮ですが「何者」を鑑賞しました。

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原作は朝井リョウ。「桐島、部活やめるってよ。」は素晴らしい映画でしたので今作も

期待値は高かったのですが・・・。

あらすじをざっと説明すると大学生の就活を軸に物語が展開します。

基本的に登場人物はイタい、暗い、陰険、意識だけ高い、私は特別、俯瞰で物事を捉える

俺(キリッ)みたいな人ばっかりで、例えるなら地獄のミサワの集まりのような人たちの

お話です。

面白かったのです。とても。

しかしキャスト全員が容姿端麗なもので彼らがイタい人物を演じていてもなんだか感情移入ができない・・・。イタく見えない・・・・

仮に菅田将暉が面接に来たとして私が採用担当だったら絶対採りますよ・・・。

それはともかく大学生の経験なんて相当飛び抜けたりしないかぎり面接の短い時間で話せるようなことなんて似たり寄ったりどんぐりの背比べのようなものが大半だと思います。

主人公の拓人(佐藤健)も演劇サークルでがんばっていたもののパートナーと仲違いしたことがきっかけで演劇もやめて、そんな自分を受け入れることができず他人を見下すような人になってしまいます。

かってのパートナーの劇団の低評価の書き込みを見たり、同居人の内定先の悪評を調べて平穏を保とうとします。

果てはTwitterの裏アカウントを使って周囲の人の批判をして、そのつぶやきを眺めて

自己陶酔に浸かるなど、なかなかどうしようも無いやつです。本当に何ものでもなくkラッポな人間を観察するようわりと虚しさ8割くらいの映画でした。

一旦映画の話を止めて、長年の努力や活動が実って何者かになった人たちの感動的な場面に遭遇したことについて書きます。

10月14日 千葉県幕張メッセ X JAPANのリーダー・YOSHIKIが若手・中堅・ベテラン問わず多くのビジュアル系バンドを集めて三日間で10万人を動員したイベント

VISUAL JAPAN SUMMIT2016」に参加しました。

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僕はベースを始めたころ、GLAYとL’Arc〜en〜CielとLUNA SEAと黒夢をひたすらコピーして

いた時期がありビジュアル系バンドは僕にとってとても大事な存在でした。

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LUNA SEA

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GLAY

出演者ですら開催を不安視するほど問題の多かったフェスでしたが自分が一番多感な時期に

聞いていたバンドの曲を大人になって見る機会にをもらえるとは思いませんでした・・。

出演者が全て発表されたのが開催二週間前、タイムテーブル発表が本番三日前、

物販の通販サイトはオープンから三週間くらい緊急メンテナンスで停止、当日も一時間半押しで終演などアクシデント満載でしたが、GLAYのBELOVED/彼女のModern…/誘惑、

LUNA SEAのROSEIA/INSILENCE/PRESIOUS…/WISH..

あのときの熱い気持ちがこみ上げてきてなんだか大切なものを取り戻したイベントでした。

X JAPANはほとんど聴いた事がありませんでしたがやっぱり伝説のバンドでした。

すごかったです。

そのイベントに出ていた若手・中堅のバンドは彼らにとって神のような先輩と同じステージに立っていることを考えて大変胸が熱くなりました。

地道に活動を続けて報われ、何者かになった方たちが繰り広げた感動的なイベントでした。

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ちなみに大トリで外国の超大物バンド・KISSのジーン・シモンズが出てきて出演者とセッションをしていましたが、彼はノーメイクでの出演でしたので何のありがたみも感じず終電ギリギリだったこともあり急いで東京駅に戻りました。

 

その次の週は岐阜県出身のCinema Staff主催のOOPARTS2016に参加しました。

Cinema Staffはアニメ進撃の巨人のEDで「great escape」が使われていたバンドですが彼らが故郷の岐阜県で自分の好きなバンドだけを呼んでイベントを開催して地元を盛り上げるという、まさに故郷に錦を飾るという言葉を実現したものでした。

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Cinema Staff

これもまた音楽好きな若者の集まりが何者かになった感動的な場面であったことは

間違いありません。

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そんな私もちょっとだけ何者かになったかな、という日がありました。

10月12日、東京の渋谷にて、入社前に通っていたプログラミング教室と某人材派遣会社主催の未経験者向けIT業界転職セミナーが行われたのですが、私はフリーターから転職に成功したということでそれまでの経緯などを話にいきました。

転職までにやったことや現在の業務、今後の展望などを、プログラミング教室の代表とトークセッションという形でさせてもらいました。

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登壇直前/渋谷某所(このあと50名くらい入りました。)

なんというか、僕のようにまだ社会人歴=業界歴の人間の話を真剣に聞いていただいて、自分もなんとか必死に伝える努力をしました。

プログラミング教室から依頼されてのことなので、少なくとも自分を必要としてくれている人はいるのかなと思いました。

「自分がやってきたことは間違ってなかった。」

そのことをもっと確かなものにするためにこれからも頑張っていこうという前向きな意志も芽生えました。

今は初出向の現場において慣れない作業にかなり戸惑っています。緊張もします。

イラストレーターの簡易版のようなツールを使ってデザインをしているのですが

職業訓練校でイラストレーターを使った授業があったのでその経験が役に立っています。

トークセッションという場で人前でしゃべった時も職業訓練校でプレゼン実習があり、練習していた時期があったので、割と好評の声もいただきました。

特に役立つと思ってなかった経験が後になって効いて来る場面に二度も遭遇して少し驚いています。

昔の何でもない経験がちょっとした自信につながった気がします。

話を冒頭の映画に戻します。

就活の時期の大学生なんてよっぽどの事が無い限り、それぞれの能力や経験に大差などないと思います。

大学4年間だけでは時間も経験も足りないですよね・・・。

人間が何者かになる過程なんてイタくてみっともなくてダサくてつらいことが多く、それでも時にやっててよかったとか思う瞬間を積み重ねてつ自信につなげていくものなのかなと最近よく思います。(そうじゃないとやっていけません。笑)

拓人はラストシーンで元パートナーの劇団の公演を初めて見に行きます。

そこで彼ははじめて自分の弱さと向き合いまた面接に向かいます。

人を下に見てしまう気持ちって中身の無い若者あるあるな気がするしまさしく昔の私そのもの気がします。(今もそんなに変わってない気もします。)

拓人と自分を重ね合わせて、とても恥ずかしくなりました。

でも、佐藤健はイケメンだよなあ。一緒にするとかおこがましいなあ。

でも僕は好きな顔になれるとするなら三代目JSBの登坂広臣君の顔がいいなあ。

HiGH & LOW THE MOVIE、スピンオフのREDRAINは今年の最高傑作です。