昨年、大河で『真田丸』が人気を博し、今年の大河『おんな城主 直虎』の放送が先日はじまりました。
個人的には音楽が菅野よう子さんなのでかなり楽しみにしています。(まだ見れてない)
さて、では井伊直虎ってどんな人なのか。
実はこの人についての資料は結構いい加減で、謎が多い人です。
井伊直盛の娘の「次郎法師」が井伊直虎であるという説から、当時では珍しい女性領主であると言われています。他に女性の領主といえば戸次鑑連(立花道雪)の娘、立花誾千代が有名ですが、誾千代は男性と同じ手続きを行ってから跡目を継いだみたいですが、井伊直虎については詳しい文献が残っていません。
ではでは、井伊直虎の女性説ってどこから伝わったものなのか。
『井伊家伝記』が伝えた直虎女性説
井伊直虎女性説の根拠となるのは『井伊家伝記』が主になります。
この文献は龍潭寺の住職が江戸時代に書いたもので、龍潭寺と井伊家の浅くない関わりについても書かれています。井伊直虎が「次郎法師」として出家したのも龍潭寺なので繋がりを強調する上では欠かせない人物となります。
この文献が作られたのは井伊家の始祖と言われる井伊共保が出生したと言われる井戸が龍潭寺あるということを証明するために書かれたものみたいです。
この文献で井伊直虎の生涯について書かれており、それを元に井伊直虎は女性であると言われてきました。
ただし、この文献は創作や誤伝を多数含んでおり、信憑性に欠ける部分もあります。
めっかっちゃった!新たな『次郎』
井伊美術館の館長が大河の取材準備等で資料を確認していたところ、今川氏家臣、関口氏経の息子が『井伊次郎』と名乗らせていた資料を新たに発見しました。
よってこれまで、『次郎法師』が井伊家を継いだのではなく、『井伊次郎』が井伊家を継いだという説が出てきました。
ただし、『井伊次郎』=『井伊直虎』であるという資料は現在見つかっていないので不確定な説ではあります。
とりあえず諸説あり
ちょっとしたきっかけで伝わっていた歴史が大きく訂正されるので、歴史って面白い・・・。
これを我々の仕事に置き換えると、後々覆らないように大事なことはドキュメントきっちり書いておきましょうね!!