舞台記録・2022春

こんにちは。くるーざーです。今回は趣味の発表会のお話。

5月上旬、個人的に習っている能の舞台がありました。僕の演目は仕舞「杜若 キリ」、および能「鵺」の間狂言です。

仕舞 杜若 キリ

一般的に、能の演目はすべて演じると1~2時間ほどの長さになるものがほとんどですから、習い事としての能では演目の一部を切り出した「仕舞」という形式でお稽古することが一般的です。

この会で僕が舞った「杜若」は、全体としては杜若の精が現れ、在原業平の杜若について詠んだ和歌のことを語るというストーリー。仕舞としてはその最後の場面、杜若の精が在原業平の和歌の功徳により成仏できたと話すシーンを切り抜いています。

杜若の仕舞ではいかにして優美さ、おおらかな雰囲気などを表現するかがカギとなってきます。もともと僕が習っていた狂言とはかけ離れたものですので初めは苦労しましたが、最終的には見られるものになったのではないかと思います。

能 鵺 間狂言

能の演目には前半と後半とではっきりと分かれているものがあり、そうした演目ではシテ(主役)が途中で衣装を変えることになりますが、衣装替えの間は狂言師がそれまでの舞台について語る「間狂言」が挟まります。

この会では、僕は「鵺」の間狂言を務めました。

間狂言はなかなか演じる機会がなく、狂言を初めてそろそろ10年になろうかという僕でもまだ3回目のことです。

とくに今回の「鵺」のような演目では、間狂言は10分弱ほどひたすら語り続ける場面があったり、発声方法も普段の狂言より力を入れねばならないなど、それなりに難しいものではありましたが、それだけに得るものも大きかったと思います。

個人的な話として、この「鵺」はコロナ禍の影響で2年ほど上演が先送りにされ続けてきた舞台でしたので、とくにシテの子はようやく演じられて良かったですし、僕としてもその機会に立ち会えて僥倖でした。


今回の舞台記録は以上です。

次は7月末に狂言の舞台が予定されていますので、そちらに向けてお稽古を重ねる所存です。

それでは、またお会いしましょう。