実家が月で遠すぎて帰ることができない

ある満月の夜の写真です。懐かしく眺めました。

半世紀前のことですが、地球から「アポロ11号」という宇宙船が、月にたどり着きました。
実は、この写真の中に、その宇宙船が残したものが写っています。どこだか解りますでしょうか?

アポロ11号は打ち上げから3日をかけて月にたどり着き、その1日後の7月20日に「静かの海」というなだらかな平地の端の方に着陸しました。肉眼では暗く見える部分が「海」と呼ばれます。そして扉を開けて、アームストロング船長さんとオルドリン船長補佐さんが月面に降り立ち、2時間と40分間滞在しました。

都合21時間月面に居た後、月軌道で待っていたコリンズさんの待つ司令船に戻って、一路地球へ。7月24日に地球に帰還したのでした。

ところが月面滞在中、扉が開いていた隙に、月の住人が何人か着陸船に潜り込んでいました。まんまと無賃乗船に成功したわけです。その中の一人が、そう、ひるやもりでした。ひるやもりの地球での生年月日は、この日となっています。同乗した他の仲間もこの日に地球時間生年月日として登録されているはずです。

ちなみにその時に潜り込んだ船はこちら。狭いです・・・

地球での暮らしがすっかり気に入って今日に至るわけですが、その後月に行く船が全然ないため、帰ることが出来ません。なにせ遠すぎです・・・時々夜に空を見上げ、郷愁に浸っています。

ようやくアルテミス計画というミッションで帰国便が出そうです。2026年に月面に降りることが出来そうですね。期待大です。(でも警備が厳しいのできっと潜り込めないし、目的地が南極らしく、帰省先の静かの海は遠すぎるんですよね・・・)

ということで、ひるやもりの故郷にある、アポロ11号の着陸地点は、このへんになります。常に地球が見える位置(=常に地球から見えている)です。青い地球はとても魅力的で、漆黒の中に浮かんだ様子はとても儚く美しかったです・・・

いつか帰る日が来るのか来ないのか・・・気長に待ってみます。